百合火

ゆらりと燃える赤い百合よ
地から生きる萼まで虚ろに


貞烈な美しさ故、嫉みを産む


お前は獣に呑まれ冷静さを失う


変貌の夜


偽りの石榴が舌で広がり
震え上がる声
愛憎の味
嗚咽混じりの愛情と


吊るし引き裂かれ白百合
花びらは紅く染まり零れる泪


ゆらりと燃える赤い百合よ
地から生きる萼まで虚ろに



濁る愛

憎悪…

慟哭…

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